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「第1回オール書籍化コンテスト」最終結果
【総 評】
今回のコンテストは各作品とも高いレベルで拮抗していて選考が難しい状態でした。そのため告知には無かった特別賞(※)を2つ追加する形で計4作の受賞となりました。選出に当たり編集部としてはジャンルを意識することはありませんでしたが結果的にファンタジー、現代ドラマ、SF、恋愛とそれぞれ毛色の違う作品が選ばれました。但しこれらの作品は選考に大きく作用した共通のポイントがあり、それは”流行や時代に左右されないオリジナリティ”です。度肝を抜くような際立った個性ではありませんが、受賞したのはいわゆるテンプレ的な設定だけに頼らず作者が1から組み立てた世界観や人物の個性が光る作品です。
大賞に輝いた『メイド・エスコート』は”女子高生+刀”という王道的な設定ではあるものの、そうなる経緯やその設定を活かしたアクションなどが幅広い読者に受け入れられるよう上手く描かれており、その魅せ方という点において他作品よりも一歩抜きん出ており、エンターテインメントとしての評価部分が受賞の理由となりました。佳作の『金沢友禅ラプソディ』は特殊な才能がありながら加賀友禅の職人となることを諦めた主人公が再びその世界と関わってゆく奮闘劇ですが、創作ならではのカタルシスを現実舞台に上手く落とし込んでありすぐに先を読みたくなるような吸引力があります。特別賞の2作も設定や構成が非常に良く考えられていて、正直どの作品も大賞に成り得る面白さがあると感じました。
今後については大賞作品の紙書籍としての出版準備を進めつつ応募作品の電子書籍化と次回コンテストの企画などを考案して参りますので、さらに多くの作品をご登録頂ければ幸いです。
※特別賞はTEAPOTノベルスの書籍贈呈とポイント付与を行う予定です。