本を作ろう、本で読もう TEAPOTノベルズ

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死神の風船森田エル
ジャンル:現代ドラマ
不安でどうしようもない夜〈僕〉は頸動脈に手を当てて、頸動脈を経由し心臓に続く螺旋階段を下る死神を思う。隣で眠る彼女を起こさないように家を出ると、ハハハとそんな不安を夜空に向けて笑い飛ばす。そして家に戻りベッドで眠る彼女に「愛している」と告げる。このような夜を〈僕〉が過ごすようになったのにはあるきっかけ、ターニングポイントがあった。それは遊園地の道化師、医者の父親、六月のナオコ、大学の夏休み、空手サークルの中田先輩、待ち合わせ場所のファミレス、九月のナオコ、……と様々な事柄の錯綜の末に起こった転換であり、この物語は〈僕〉のターニングポイントについてである。
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